NETIS-2

NETIS登録番号:KK—050081
法勾配を連続して変化させることができるブロック工法

間知石型 施行写真

開発の背景

間知石型 施行写真 河川河岸について考えると、河岸の法勾配は、岩肌がむき出しな急勾配から、砂地や草地を形成する緩勾配と様々です。これらの自然地形は、流水などの自然力によって、緩やかに連続して変化しています。
 当社は、自然地形が創出する自然な景観に感銘し、一連の資材を用い、景観性を損なわない工法を提供したく2004年頃より開発に着手しました。

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工法の説明

 積みブロックの表面形状としては、下記の様なものがあります。右は一般的な滑面ブロック、真ん中は粗面ブロックで代表的な割肌(スプリット)ブロック、一番左端は本工法で使用する当社の「ハツリ出しブロック」です。

間知石型 施行写真

 

 ハツリ出しブロックと粗面ブロックおよび滑面ブロックとの大きな差異は、ブロック表面周辺の面取り部の違いです。
 粗面ブロックと滑面ブロックは共に、ブロック面周辺部に人工的な面取りが施されています。
 それに比べハツリ出しブロックは、ブロック面周辺部を全てハツリ落としており、偶発的な表情となり、人工的な要素がブロック面に露出しません。
 このブロック面周辺部を全て偶発的にハツリ落としたものを使用することにより、次の事が言えます。

間知石型 施行写真

 法勾配を変化させる過程において、ブロック上下左右相互間にブロックの段違い(目違い)が生じます。
 しかし、ブロック面周辺部を偶発的にハツリ落としたブロックを使用すれば、段違い(目違い)が目立たなくなり、景観的な不都合は生じません。
 上記写真は、5分から1割5分までを10mで勾配変化させた現場です。御覧のようにブロック同士の段違い(目違い)は目立ちません。
本工法に使用する積みブロックの製品形状にも特徴があります。

間知石型 施行写真

 上段にある従来工法で使用するブロックの控え部は、ブロックの中央部に位置します。それに比べ、本工法に使用するブロックの控え部は、片側一方に偏っています。
 この偏りのある控え形状のブロックを使用することにより、次の2点のことが言えます。
まず一点目として、自立安定式施工が可能となります。

間知石型 施行写真

 上記のように自立安定しないブロックでは、ブロックの控え同士がお互いに乗り合うことがなく自立しないため、胴飼いブロックが必要となり、打設された胴込コンクリートが硬化した後に胴飼ブロックを設置して積み上げることとなります。
 そのため、胴込コンクリートが硬化した後でなくては、胴飼ブロックを設置し積み上げることが出来ないため、胴込コンクリートの養生が必要となり、そのため時間的な制約が発生します。
 しかし、本工法で使用する積みブロックは、ブロックの控え部は上下間においてもお互いに乗り合い自立するため、胴込コンクリートの養生制限を受けず、早期に積み上げが可能となります。
 写真を見て頂きますと、ブロックの控え部は谷下側にあり、谷上側にはブロックの控えがない部分が位置します。このため、法面上部において、ブロック控え部がない部分が位置することとなり、次の効果も生まれます。

間知石型 施行写真

 上記のように自立安定しないブロックでは、ブロックの控え同士がお互いに乗り合うことがなく自立しないため、胴飼いブロックが必要となり、打設された胴込コンクリートが硬化した後に胴飼ブロックを設置して積み上げることとなります。
 そのため、胴込コンクリートが硬化した後でなくては、胴飼ブロックを設置し積み上げることが出来ないため、胴込コンクリートの養生が必要となり、そのため時間的な制約が発生します。
 しかし、本工法で使用する積みブロックは、ブロックの控え部は上下間においてもお互いに乗り合い自立するため、胴込コンクリートの養生制限を受けず、早期に積み上げが可能となります。
 写真を見て頂きますと、ブロックの控え部は谷下側にあり、谷上側にはブロックの控えがない部分が位置します。このため、法面上部において、ブロック控え部がない部分が位置することとなり、次の効果も生まれます。

間知石型(かすみ仕様) 施行写真

 

 

  以上、上記の通り、法勾配を変化させることに伴い発生する問題点、一つは、ブロック相互間に発生する段違い(目違い)は、偶発的にハツリ落としたブロック表面のため、目立たなくされること。
 二つ目は変化する法長への端部処理において、加工性の良いブロックを使用することで可能になることで、本工法が法勾配の変化に対応できることと記載しました。

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経済性について

 

本工法の直接工事費(大阪府で供給した場合) 13,860円/2
   (内        訳)
    積みブロック市場単価          11,000円/
2
    材料単価差加算                0円/
2  注1)
    胴込コンクリート量  13,000円×0.22
3=2,860円/2
    注1)
    滑面ブロック市況価格     420×280×350 540円/個
    ニューストンブロック市況価格 420×280×350 540円/個

比較対象工種:雑割石積工(大阪府で供給した場合) 23,200円/
2

102
名    称 内     容 数 量 単位 単 価 金 額
  練石積工
雑割石 控え35cm 130 900 117,000
世話役 0.2 18,800 3,760
石工 0.7 23,100 16,170
普通作業員 3.5 13,300 46,550
トラッククレーン 16t吊り 3.0 4,000 12,000
  胴込・裏込コンクリート工
コンクリート量 18-8-40(胴込0.223)×102 2.2 3 11,700 25,740
特殊作業員 (2.23/103)×1.3人 0.286 15,700 4,490
普通作業員 (2.23/103)×1.8人 0.396 12,700 5,029
諸雑費率 15 1,427
合計 232,166
2当り 23,200

 直接工事費で比較しますと、本工法は雑割石の40%ダウンとなります。材料価格については、60%のダウンとなり、しかも滑面ブロックと同価格となります。
 つまり、表面の仕上げや創出する景観、および加工性については、雑割石と同様で、経済性に関しては、積みブロックで一番安価な滑面ブロックと同価格となります。

運用面において

 

運用に当たりよく、どれだけの延長があれば、どの程度の勾配変化が可能かと言う問い合わせを頂きます。
 本工法の利点の一つである法面上部における加工性の良さは、法勾配の変化率や延長に左右されず、対応が可能です。
 もう一つのブロック相互間の段違い(目違い)が、景観上違和感があるかないかは、主観的要素が入るため、実績を確認して判断しておりますが、現在、調査した全ての現場において、ブロック相互間に発生する段違い(目違い)について、景観上に不具合が発生した箇所は御座いません。
 曲線が混在した法勾配を変化させた現場は、1現場しか確認出来ておりませんが、R=70の場合でもm当たり2.145°変化させても違和感が生じておりません。
 直線の場合では、m当たり2.900°変化させても違和感が生じておらず、目安としては、5分から1割勾配への変化には6.2mの延長が必要となり、5分から1割5分では10m、5分から2割勾配では12.4mの延長が必要と考えております。

奈良県吉野土木 丹生川 1:0.5(63°) 1:1.0(45°) 8.39 2.145° R=70
1:1.0(45°) 1:1.5(34°) 9.28 1.185° R=70
1:1.5(34°) 1:2.0(27°) 9.40 0.745° R=70
1:2.0(27°) 1:1.5(34°) 10.25 0.683°
1:1.5(34°) 1:1.0(45°) 10.05 1.095°
1:1.0(45°) 1:0.5(63°) 11.86 1.518°
奈良県奈良土木 布留川 1:0.5(63°) 1:1.5(34°) 10.00 2.900°
奈良県五條土木 復旧治山 1:1.1(42°) 1:1.8(29°) 9.00 1.444°
滋賀県湖東地域 2号治山 1:0.5(63°) 1:1.0(45°) 10.00 1.800°
京都府南丹土木 菰川 1:0.5(63°) 1:1.5(34°) 10.00 2.900°
京都府南丹土木 桂川 1:0.5(63°) 1:2.0(27°) 20.00 1.800°
島根県 古内藤川 1:0.5(63°) 1:1.0(45°) 7.00 2.571°

 

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お問い合わせ

住所
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E-mail
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Tel
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